真宗大谷派 教師試験検定について

真宗大谷派の教師試験検定について、自分自身の経験をもとにまとめていきたいと思っています。

試験勉強についてー2ー

前回の記事の続きになります。

 

3 試験3ヶ月前〜2ヶ月前

①履歴書の作成と提出

②過去に教師試験検定を受けた方からお話しを聞く

③教化のレポート作成

 

①履歴書の作成と提出

〈受験動機〉は、実家が寺院であるため将来継承していきたいことを書きました。

〈寺院における教化事業・活動〉は、実家寺院の年中行事への参加、役僧としての葬儀への参加のことについて書きました。

〈本山・教区・組における教化事業・活動〉は、行っていなかったため今後のことについて書きました。

基本的に僧侶として活動をしていたわけではないので、これから取り組んでいきたい気持ちがあることや学んでいきたいというような記述を心がけました。

 

②過去に教師試験検定を受けた方からお話しを聞く

知り合いの寺院の方で、20年近く前ですが、受けた方がいたので直接お話しを伺いました。

・基本的には、受験勉強のようなもので、とにかく暗記しなければならないこと

・声明作法(実技)については、誰かに教えてもらった方がいいこと

・事前学習会に可能であれば参加したほうがいいこと

などのアドバイスをいただきました。

勉強方法で悩んでいた私としては、「大学受験の勉強と同じようなもの」と考えることができたのは大きな転換点となりました。5科目の内容をどのように身に付け、当日の試験で力を発揮できるようにするか、と考えるきっかけとなりました。

また、声明作法の実技については、独学では難しいのではないかということでした。父は声明作法について教えられないということで、近隣の寺院の方で声明を教えていただける方を探すことにしました。

2週間程度の事前学習会も京都で開催されているのですが、私は日程的・金銭的に参加が難しかったため、直前のZoom研修(2日間)に参加することにしました。

 

今振り返ってみると、このアドバイスを受けて「勉強の方針」「声明作法の指導者」「事前学習会への参加」というものが決まりました。自分一人ではなかなかできなかった選択だったと思います。

 

③教化のレポート作成

課題が提示されてから(出願受付が済んでから)、2週間程でレポート提出でした。既に十分学んでいる方は2週間あれば書けると思うのですが、私は仏教学についての理解がある程度できた段階で、真宗の教えについての理解はほとんどできていない状態でした。したがって、このレポート課題の提出に向けて、急ピッチで「浄土の真宗真宗概要」を読み進めました。私には「大乗の仏道」より内容が難しく、読み進めるのに苦労しました。また、課題が同朋会運動に関わるものでしたので、「教団のあゆみー真宗大谷派教団史」も並行して読み進めました。こちらは比較的読みやすかったです。

締切ギリギリで何とか仕上げ、速達で提出をしました。

 

4 試験2ヶ月前〜1ヶ月前

①声明作法の実技練習

声明作法の指導を2回、近隣の寺院の方からしていただけることになりました。その前に、一通りは自分自身で勉強しておかないと失礼だと思い「真宗の儀式ー声明作法」を読みました。ページ数が少ないためそんなに時間はかかりません。(後半部分は、過去の試験には出題はされていない内容でしたが、一応目を通しました。時間がなければ飛ばしても問題ないような気がしています)

また、正信偈と御文のCDデータをスマホに入れ、車での移動中や時間がある時に聴くようにしていました。(特に、正信偈の念仏と和讃は何度も聴きました)

 

実際の指導では、装束の扱い方(着方、脱ぎ方、畳み方等)、経本の扱い方、撥捌き、読経の仕方について教えていただきました。

読経では、正信偈の息継ぎのタイミングと節譜だけでは表現されていない読み方を重点的に教えていただきました。

真宗の儀式ー声明作法」に記されている内容にはなるのですが、口頭で説明されないと理解しにくい部分があるので、実技については実際の指導が必要だと思いました。

 

真宗学の勉強

「浄土の真宗真宗概要」はレポート作成のために急いで読んだため、もう一度過去問と照らし合わせながら2周目に入りました。

 

この頃まで、法規の学習は全くしていませんでした。真宗聖典もレポートの引用として開いたことはありましたが、勉強としては扱っていません。

 

私の勝手な捉え方としては、

真宗学と仏教学の2つがメインで、教化はそれを踏まえたレポート作成と面接。したがって、真宗学と仏教学の基本的な理解が大前提であり、最重要。

・声明作法と法規は独立していて、最後の追い込みが可能。

 

次回、最後の1ヶ月の追い込みについてまとめていきます。